ブランディングデザイナー さとうはるか


子育てと仕事のはざまで見つけた、フリーランスという道

子育てと仕事の両立が、本当に難しくて……。
「バランスを取るにはどうしたらいいんだろう」と悩んでいたときに、フリーランスという働き方を選びました。

最初はコーチングのサービスをしていたんです。
でも、話を聞いて終わり……みたいなことが多くて。
「相手の中にある想いを、言葉だけで伝えるのは限界があるな」と感じていました。

“言葉にならない想い”を、もっと良い形で伝えたいと思ったことが、
「デザイン」という形での表現者としての道のきっかけでした。


「あなたはどこへ行っても無駄だ」と言われた日

忘れられないのは「子育てしている以上、あなたはどこへ行っても無駄だよ」という、前職で上司に言われた言葉です。

そのときは本当に悔しくて、見返したい気持ちで退職して、起業を決めました。

――どんなに女性のライフスタイルが変わっても、
働きやすい社会に変えるきっかけを作りたい――

その思いが、私の原点になっています。


収入ゼロの3年間、それでも信じて続けた

起業してすぐは、本当にうまくいきませんでした。
好きなことも強みもわからないまま、ただ人と話し続ける日々。
気づいたら、3年間も収入ゼロのままでした。

それでも人とのつながりを大事にしていたら、
「はるかさんって、センスあるよね」と言われるようになり、
その言葉に背中を押されて、デザインを学び始めました。

「好きなこと」と「人の役に立てること」が少しずつ重なり、
気づいたら今の働き方にたどり着いていました。


コーチングからデザインへ──“見えない想い”を形に

もともとコーチングで、人の想いや価値観を引き出すことが好きでした。
でも、その本質を“言葉やビジュアル”にできたら、
もっと多くの人に伝わるんじゃないかと思ったんです。

デザインには、心の中にある想いを“見える形”にする力があります。
クリエイティブで、人の心に残る作品を生み出したい。
そう思ってから、ブランディングデザインの道に進みました。


「裏方で支える」ことが、私のやりがい

私は、自分が前に出るよりも、誰かの想いを後ろから支えることに喜びを感じます。
誰かの想いを形にして、その人やブランドが本来の力を発揮できるように整える――
それが私の役割です。

自分が表に出なくても、誰かが輝く瞬間をつくれる。
その瞬間こそ、私にとってのいちばんのやりがいなんです。


子どもたちへ伝えたい、「想いを形にする力」

これからは、ママたちだけでなく、子どもたちにも伝えていきたいと思っています。

「目に見えない想いや、人の心に残る作品を一緒に生み出す力」を、子どもたちと育みたい。

“あなただからできること”を、一緒に形にしていく。
そのプロセス自体が、デザインであり、生き方なんだと思っています。


ブランディングデザイナー

さとうはるか

人や企業の本質を見抜き、言葉と形で価値を引き出す仕事。
「おしごとMUSE」には、出展者として参加。