病をきっかけに見つけた“生きる力”

35歳で乳がんを発症し、人生が大きく変わりました。治療中に義母が握ってくれた塩おむすびの味が、今も忘れられません。その瞬間、「食べられること」そのものが生きる力になると気づいたのです。その経験を原点に、食の大切さと心の回復を伝える活動を始めました。

無添加の優しさで、日常を整える

抗がん剤治療を経て、添加物や農薬に敏感になりました。自分や家族にとって本当に安心できる食を求めて辿り着いたのが、“無添加”という選択。今はお米や海苔など、自然の恵みをそのまま届ける活動をしています。食は命そのもの。だからこそ、ていねいに、まっすぐに向き合いたいと思っています。

ありのままの自分で生きる勇気を

病気を経験したことで、完璧を求める生き方を手放せました。泣いても笑っても、自分らしくいられることがいちばんの幸せ。命の有限さを知ったからこそ、今を丁寧に生きたい。蟬のように短くても、力強く、美しく鳴ききる人生を――そんな想いを胸に、今日もおむすびを結んでいます。